ウエア表面から”水をはじく”機能。
水がしみこまない構造とはいえ、表面に水が溜まると体温を奪ったり、透湿機能を防げる要因になります。
また、使用後収納する際もザック内を濡らさないなどのメリットがあります。
耐水と撥水の違いについて
防水は「耐水」と「撥水(はっ水)」に分かれます。
耐水とは…水を通りにくくしたもの
●一般的に「耐水」といわれるものは、水が生地の隙間から浸入しないように、その隙間をうめることで水を防ぐようにしたものです。
●「撥水加工」のものに比べて、外からの水は入りにくいのですが、逆に体内から出る水蒸気も通りにくいため、長時間運動を続けると 蒸れを感じるものもあります。
外からの水滴は通さず、身体から出る水蒸気を外に排出できる加工を施した素材が透湿防水素材です、透湿度合いの大、小でいろんなタイプが販売されています。
※透湿…人体から発散される蒸気(汗)をウエア外部に放出し、蒸れを防ぎます。
撥水とは…水をはじきやすくしたもの
●一般的に「撥水」といわれるものは、生地についた水をはじいてウエア自身を湿らさないことで水を防ぐようにしたものです。
●「撥水」の生地は隙間をうめたものではなく、生地に水が落ちた瞬間のはじきやすさなので、多量の水にさらされたり、水がついた状態が長く続くと生地の隙間から水がしみてきます。
水の浸入を防ぐと言う点では「耐水」には劣りますが、通気性があり、水をはじくため水性の汚れもつきにくいと言う利点もあります。
※両方の機能を兼ね備えた商品もありますが、それぞれの特徴をよく理解して用途にあった商品を選ぶようにしてください。
撥水効果がなくなってきたら
●撥水効果は使用していくうちにだんだんと衰えていきます。
●洗濯やウエアを着用している時に生じる擦れなどで、撥水剤自体が脱落し、効果が低くなるということもあります。
●汚れや洗剤が生地の表面に残り、水を弾かなくなってしまう場合も多く見受けられます。
撥水効果が衰えてきた場合、クリーニング店での撥水の再加工も出来ますが、ご家庭ではまず丁寧に洗濯をし、しっかりと表面の汚れを落としましょう。洗濯の際には洗剤が残らないように、充分にすすぎを行なってください。
乾燥後、仕上げに市販の撥水スプレーを噴霧し、その後、低温でアイロンがけをすると、より撥水効果が回復します。
<注意>
撥水スプレーを噴霧する時は、必ず屋外でご使用ください。
スプレー剤を吸い込まないように充分注意しましょう。
撥水スプレーの注意書に従って、正しい取扱いが大切です。
シミが残ることがありますので、目立たない部分で試してから行なって下さい。