雨で体が濡れると
雨で体が濡れると体温を奪われます。
これは冷たい物に接したときに熱が移動する「伝導」という現象が関係しています。
たとえば、水は空気の25倍の速さで熱を伝えますので、濡れてしまえばそれだけ早く体温が奪われるという事につながります。
怖い「低体温症」とは
体温が奪われつづけると「低体温症」になります。
これは、深部体温が35℃以下になった状態を指し、ろれつが回らなくなったり、意味不明な発言をするなどの症状も出ます。
判断力は低下し、よろめいたり、つまずいたりと思うように体が動かせなくなり、これがさらに下がると死に至ることもある。
低体温症はけっして冬山だけの問題ではなく、´09年夏のトムラウシ山遭難事故では、これが死亡事故の原因の一つと考えられます。
吸汗速乾のベースレイヤーが必要
レインウエアの機能を十分に発揮するためにレイヤリングも重要です。
衣服内のムレを軽減する透湿機能を発揮するには、吸汗速乾にすぐれたウエアが必要です。
汗の水分をすばやく吸収し水蒸気として、ウエアの外側へ拡散する。
レインウエアの透湿機能はその水蒸気(ムレ)を外に逃してくれます。
また、レインウエアを着るぶんインナーを薄着にしたり、気温低下に備えて保温ウエアを加えたり、こまめに調整できるレイヤリングが重要です。